絶望にはまだ早い
一級建築士学科試験の合否が発表されて数日。
今年の合格点は91点らしかった。
なんとなく思い出して、昼下がりに試験元のホームページを覗いてみる。
そんな動作をしながら、もう来年は検索すらしなくなるのだろうな、と、何の理由もなくそう感じた。
中学生の頃、野球部だった僕はプロ野球中継を観るのが楽しみだった。長島監督のメークミラクルに心が踊った時代。巨人ファンだった僕は、日本シリーズの時なんてTVの前で跳び跳ねて応援していた。
自分がプレイをしなくなってから、なぜだか、プロ野球にもすっかり興味を失った。そのうち巨人の四番が誰かさえもわからなくなった。そんなものだ。
一点が足りずに泣いた人が、今年は何人いたのだろうか。二年前の今頃は、僕も絶望にうちひしがれていた。少し思い出した。
でも、絶望、なんてやすやすと使う言葉じゃあなかったなって、最近は思う。
努力した。
落ちた。
これ以上ない努力をした。
それでも落ちた。
それでも、絶望にはほど遠い。
その、絶望だとあなたが感じているものの先には、まだ続きがある、たぶん。