僕と誰かの日常の記録/妄想文章

個人的なブログ。永遠のど素人が一級建築士試験を受けてみた。小説や映画の感想。思いつきで書く創作的文章など。

受かりたくて受かりたくて震える。

まずは、一級建築士学科試験を受験された皆様、長時間の試験お疲れ様でした。



僕にとって今年の夏は、試験からまるっきり解放された初めての夏になった。

やはりというか、僕は、なんとなく学科試験の基準点が気になり、Google検索してみた。

まだ、総合資格の合格基準は出ていない。
明日の午後だったか。喉元すぎれば、こんなにも記憶は曖昧になるものだ。

ある記憶を思い出していた。

初めて一級建築士学科試験を受検した帰り道のこと。不安で不安で待ちきれずに、電車のなかで教科書を引っ張りだし計画の途中まで答え合わせをした。
それが間違いで、計画の初めの10問の段階でかなり見通しが厳しいように思えてしまった。
自分が正解の枝だと思っていたものがそうじゃなかった、それが数回続いただけで、僕は呼吸がおかしくなりそうだった。

動悸が激しくなる。電車のなかで僕は不自然な汗をかく。はやく電車を降りて、家に帰って独りの空間に籠りたいと思った。

結局その年の僕は、一点が足りずに不合格となった。当日採点でぎりぎり90点を越えた歓喜、その翌日に総合資格の予想合格点を目の当たりにして感じたちょっとした絶望感。ジェットコースターのようなあの感情の起伏は、もう二度と味わいたくはない。

forestmori.hatenablog.com

設計製図については、一点に泣いた初年度も一ヶ月半くらいは講義に参加していたので、足掛け三年は資格学校の講義に参加してきたことになる。

いま思えば、それも製図試験で合格するための通過儀礼のような気がするから不思議だ。
それは個人的な都合のいい解釈かもしれない。

でも、途中退場した一年目の製図があったからこそ、次の年は初製図ならではの気の重さやストレスをそこまで感じることなく製図の学習に入っていけた。(それでも落ちてしまうのだが)
精神衛生は大事だ、と思う。

無駄じゃないって思いたい。
失恋のほろ苦い想い出と同じように、吐きそうになって努力した過去も大抵は美しく変換されていくものだ。