夜明け前。
2018年の一級建築士設計製図試験、課題発表までもう少しですね。
去年のことを振り返れば、僕は、課題発表までにもっと何かをやらなくてはという焦りと同時に、果たしてこれ以上何をやればいいのかという迷いの中にいました。
でも実は僕にはこの頃、ひとつの勝算というか、前年と明らかに変えていこうと胸に秘めた思いがありました。それはスクールの長期講座を経て直感的に肌で感じたあることが原因でした。
僕が長期講座で体感したのは、『課題の建物が変わるととたんにやりずらくなる』ということでした。
初年度は短期講座でまったくひとつの課題しかやってこなかったので、それは新鮮な感覚でした。
学校の過去問ベースの演習は、慣れた頃に他の課題に変わっていくのです。するとまた戸惑いが生まれる。それは主にエスキスしていく中での細かな戸惑いでした。
設計しようとする建物をしっかりと知らないってことは、こんなに描きにくいものか。
僕は色々な課題を繰り返していくうちに、ごく自然にある考えに行き着くことになりました。
こんなにやりずらい。逆に考えると、課題の建築を徹底して調べたらどうか?そうすれば、学校の課題しかしていない人より有利にならないか?
僕は、根本的な建物のなりたちから勉強することにしました。
こなす課題の量は初年度の半分程度に抑え、残りの時間を解いた問題の復習やリゾートホテル設計の参考書や実例集を読む時間に充てました。
初年度の自分は、課題の数だけをこなしながら不安をぬぐい、うわべだけのエスキスをしていたように感じたからです。うわべだけのエスキスをして一見うまくおさめたとしても、おそらく、その図面からは僕が本当には理解していないことが滲み出てくるのでしょう。そんな気がしました。
色々な参考図書を読み、そこで知ったことから派生していった疑問はGoogleで調べて記述対策なんかに応用しました。
やり方には、個人個人で色々なものがあり、一概に正解といったものはないと思っています。
ただ、自分でトライアンドエラーを繰り返してたどり着いた方法論は、その人にとっての正解であるというだけのことです。
課題を知り、己を知る。ブレない強さが必要です。
2018年の課題発表までのカウントダウン。
残り数日はスタートダッシュの予定をたてるのに使ってもいいかもしれませんね。
『夜明け前が一番暗い』
朝焼けの光を思い浮かべるようで、僕はこの言葉が好きです。