第100回全国高校野球選手権記念大会に合わせて読みたい本。
今日、第100回の全国高校野球選手権が始まった。
松井秀喜が始球式を務めるなど、100回の記念大会ならではの盛上がりを感じる。
TVでも過去の甲子園を振り返る特集が頻繁に組まれている。この記事を書いている今も。
TVに写し出される過去の名勝負をぼーっと眺めていると、突然ある本のことを思い出した。
いちおう高校野球を経験したことのある僕が、野球に夢中だった頃に出会った一冊の本。
ノンフィクション作家・山際淳司の『スローカーブを、もう一球』。
- 作者: 山際淳司
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2012/06/22
- メディア: 文庫
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たったの一球が、一瞬が、人生を変えてしまうことはあるのだろうか。一度だけ打ったホームラン、九回裏の封じ込め。「ゲーム」―なんと面白い言葉だろう。人生がゲームのようなものなのか、ゲームが人生の縮図なのか。駆け引きと疲労の中、ドラマは突然始まり、時間は濃密に急回転する。勝つ者がいれば、負ける者がいる。競技だけに邁進し、限界を超えようとするアスリートたちを活写した、不朽のスポーツ・ノンフィクション。
箕島対星陵の高校野球史上に残るあの試合を、当事者の取材を交えて綴ったり、ある高校球児の明と暗がリアルに記されていて、当時野球少年だった僕は(小説ともちがう、リアルでこんなに面白い読み物があるのか)と、衝撃を受けたのを覚えている。
スポーツに賭けた人達それぞれのドラマが八篇の短編で綴られていた。
真夏の夜の読書にこの一冊を選べば、高校野球観戦がさらに楽しめることうけあいだ。